翻訳期間 - 2015年1月1日〜2月27日

 1 Flight of The Alone to The Alone ------------------ 一人だけの独りへの飛翔
 2 Meditation : A New Dimension --------------------- 瞑想:新しい次元
 3 The Occult Meaning of Asanas and Mudras ---------- アーサナとムドラーの神秘的な意味
 4 Kundalini : The Science of Transcendence ---------- クンダリーニ : 超越の科学
 5 Sex, Love, Prayer, and Meditation ------------------ セックス、愛、祈り、そして瞑想
 6 The Vytal Balance ------------------------------ 生命のバランス
 7 Religion and The Windows of Man ------------------ 宗教と人間の窓
 8 Mysteries of Initiation --------------------------- イニシエーションの神秘
 9 The Unknown Life of Jesus ---------------------- イエスの知られざる生涯
10 Letters From Bhagwan --------------------------- OSHOからの手紙
11 Postscript - Visit to a Tibetan Monastery ------------ チベット僧院への訪問



           序文

 最近(1972年6月頃)、ヒマラヤの小さな王国シッキムで、ラマ・カルマパ聖師はOSHOについて、「インドにおける仏陀以来最大の神性の化身」であり、世界教師であることができる唯一の生きている人物だ、と語った。彼はさらに、OSHOは前生において「悟り」に達しており、彼は99人のチベット人のアヴァターラ(神性の化身)のひとりで、二生前の彼の黄金の像がいまなお現存し、チベットのどこかにある秘密の洞窟の中に大切に保存されている、と言った。

 OSHOは何世紀にも何生にもわたる努力の後にすべての秘教科学を訓練して、今度は精神霊的(スピリチュアル)な道を歩むすべての人々に役立つように今世紀に生を選んだ。ムンバイに住んで、彼はインドではまったく無遠慮で物議をかもし出す人物になった。彼は最近ヒンドゥー教に対して、例えば、率直に「非常に大きな混乱」と言及した。まったくこの鋭い批評は、全世界の精神霊的(スピリチュアル)な団体に対して大方当てはまることだ。瞑想についてあまりにも多くの混乱と誤った解釈があるので、人はどこを向けばいいのか、誰を信頼したらいいのかほとんどわからない。「誰もが教師になりたがる時代では、導師であることは最大の罪になっている。」この傾向に反対して公然と話すことで、OSHOは世界の神秘的遺産の失われた意味や微妙なメッセージを明らかにし始めた。

 仏陀は「正しく聴くこと」(シュラヴァナ)と「正しく考えること」(マナーナ)について語った。そしてOSHOと親密に接している人たちにとっては、彼は正しく教えることの達人であるようにみえる。OSHOは、あらゆる不可視の世界やアーカーシャの記録(アカシック・レコード)に精通していて、自分自身の直接的で実在的な知識からクリシュナ、キリスト、老子、仏陀について語る。ジャイナ教の創始者、マハーヴィーラに関する講話を述べながら、OSHOは聖典や借り物の言葉からでなく、姿なきマハーヴィーラ自身との交流から自分の講話をまとめると言った。もちろん多くの人たちは懐疑的で、その大胆で型破りな議論のせいで彼は何度か命を狙われた。それにもかかわらず彼は、禅、道教、タントラ、仏教などの神秘を、そして霊的領域への既知と未知のアプローチのすべてを体系的に開示し続けている。

 OSHOは最近の15年間は教師として大いに活躍した。最初、彼は「老子的な技法」に学生たちを導き、そして彼の瞑想についての話はJ.クリシュナムルティが「サーンキヤ」の見地から語るもの、非技法の伝統と道のそれに、またはクリシュナムルティがそれを「無選択、無努力の覚醒」と呼ぶようなものに非常に類似していた。しかしOSHOは現在こう言っている。「私は深い思い違いをしていた。マインドの愚かさにはその無気力さ、その怠惰さ、その無意識さの大変長い歴史がある。それは非常に長いプロセスなので、クリシュナムルティの、または私の、または他の誰の話をただ聞くだけでは、あなたが気づくようになることは決して期待できない。」

 サーンキャに望みがないことと、伝統的ヨーガの技法が「今の時代には適切ではない」ことに気づいて、彼はまったく新しい鍵を用いて瞑想を、あなたを「ジェット・スピード」でそこへ連れて行くことができる企てを実験し始めた。彼は「方策」を通してサダク(探求者)に、彼の身体的、精神的、そして霊的存在のすべての層を通して緊張の突然の絶頂をもたらすための努力をする。そして彼は、人が緊張の絶頂にまで辿り着いて、もはやそれを保つことができない時、その人は非活動という「深い穴」へ、深いくつろぎへ、瞑想へと落ちるに違いない、ということを主張する。だからこの方法で彼は、別の反対の極性---サーンキャといわれる完全な非活動---を達成するために「生の弁証法的な性質」を利用し、一方の反対のもの、活動的なものを使う。

 OSHOの新しい「混沌とした」技法は、心理療法と瞑想の道具として大変な価値があることが証明された。それは速くて抑制されない呼吸、スーフィー・ダンス、原初療法、そしてチベット風なヨーガの異様な組み合せのように思われるが、多くの人たちは無意識の明晰な層への突然の突破---「爆発」---を体験した。

 完全に悟ったシッダ(偉大な霊力を達成した人)であるOSHOは、秘教的な技法と同様に奇跡と神秘的なものを具体化する。「あなたの感情、あなたの知性、あなたの身体、これらはあなたの存在の外側の自身だ。あなたの真の存在はより深い内側にある。その存在もまた、精神感応(テレパシー)を通して、秘教的な、秘密の経路を通って変容される存在だ。」

 西洋のフロイト派の心理学は心理療法の道具として夢分析を使うが、それはあなたに「自分の夢を告白」させるという制限を伴う。しかし鋭い洞察力のある師はあなたの夢を直接知ることができる。「あなたの夢は使うことができる。それらは使われる。本当に、あなたは自分の夢に気づいていないかもしれないが、あなたの師は気づいている、ということが普通に起こる。」

 そしてOSHOは師と弟子との関係性の可能性について話すことで、以前には決して語られなかった多くのことを明らかにした。「師たちは彼らの教え子たちを天国や地獄に、宇宙の隅々に、あらゆる惑星に、高次の領域に導いた。」しかしまず彼は、内的な変容に至らなければならない、「あなたの夢は消え去らなければならない」と言う。

 たとえ彼が謙虚に自分の仕事を「触媒的な代行者であり、それ以上の何でもない」ものに過ぎない、と呼ぶのを好んでも、この変容のプロセスは彼の技(アート)であり、彼の卓越した能力だ。何かが彼の周りで、彼を通して起こるが、彼自身は巻き込まれず、彼は活動の中にいない。

 この「ザ・サイレント・エクスプロージョン」という本で、私たちはOSHOの教えの最も役に立つ代表的な面を編集することに努めたので、人はその読むことから利益を受けるだけでなく、非知的な、言葉でないもの、「ハプニング」に遭遇するために必要な道具をその中に見つけるだろう。それは瞑想そのものの体験になる。

                                                  スワミ・クリシュナ・クライスト





                   




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