死の過程 (1)

 全てのエネルギーはもちろん死が起こる前に縮小する。
人が新しい旅に乗り出す前、そうしなければ身体中に分散されているエネルギーはある地点に戻る。・・・

  ・・・まさに私たちが一つの生、一つの身体を捨てて、別の生、別の身体の旅を始める時---
同じ様に広がっていた意識は引っ込み、そしてもう一度種になる。
今までそれはある現実性として機能した。今それはもう一度潜在性になる。
なぜなら今それは、種のように、新しい身体に入るからだ。

 ちょうど木が死ぬ前に種を後に残すように、身体も同じく死と出会う前に種を後に残す。
私たちが精子や卵子と呼ぶものは、死の時に身体によって残された種だ。
これらは死より優先して、死を見越して解放される種だ。
精子はあなたの身体に関する全ての本来備わったプログラムを含んでいる。
それはあなたの身体の正確な複製を含んでいる。
身体が出発しようと準備する時、それは小さな種を後に残す。
この現象は一つのレベル---肉体で起こる。
同じ様に、異なるレベルでは、意識がそれ自体を集めて、ある別の身体に存在する種の中に入るためにひとつの種になる。

 全ての旅は種で始まり種で終わる。
覚えておきなさい、始まりは終わりでもあることを。
旅の周期はそれが出発したところで終わる。
私たちは種から始まり、再び種として終わる。

そこで質問は、死の瞬間に、どのセンターで意識は収縮するために集まって種になるのか?だ。
もちろん、それはまさにあなたが生涯を通して生きてきたセンターに集まる。
それはあなたの生において最も役立ったセンターに集中する。なぜならそれはあなたの最も活動的なセンターだったからだ。
こう言った方がいい。
それはまさにあなたの全ての活性エネルギーが機能したところだった、と。

 例えば、もしある人が自分の生涯をセックスに取りつかれて生きたなら、
もし彼がセックスを超えたものを何も知らなかったなら、
もしセックスが彼が生きた全てだったなら---もしセックスが彼の生で機能している最も優勢なセンターだったなら、
そこが全てのエネルギーが死の瞬間に収束するところだ。

その時彼の新しい旅はセックス・センターから始まる。
なぜだろう?---それは彼の次の誕生が、同じくセックスに取り付かれたセンターの中で進行する旅になるからだ。
この人の意識は死ぬ瞬間にセックス・センターに集まるだろう。
そしてそこが彼の生が終わりを迎えるところだ。
彼の生命エネルギーは彼の性器を通って去る。
この人が違うセンターを通して生きてきたなら、エネルギーはそのセンターから集中して去っただろう。

 その人の生が駆け巡ったセンターが彼の出発するセンターだ。彼が生涯長くとどまった場所が彼の出発する場所だ。従って、ヨーギはアギャ・チャクラから去ることができ、愛する人は彼のハートのチャクラから去ることができる。光明を得た人の生命エネルギーは、サハスラーラ、第七チャクラから去るだろう。・・・

 その人が出口にするところは、その人が自分の人生をどのように生きたかについての決定的な証拠だ。
死んだ身体を見ることによって、人は身体から去った意識がどのチャクラを通ったか、どの扉を通ったかを言うことができる。
そのようなテクニックが過去において発見された。
全てのチャクラは出口のためであると同様に入口のための扉でもある。
魂は別の身体に入るために、死んだ身体を出るために使った同じ扉を使う。
魂は前の死の時に出て来た同じ扉を通って母親の子宮にある新しい細胞に入る---それが魂が知っている唯一の扉だ。

 従って、父親と母親の精神状態は、性交の時の彼らの意識状態と同様に、どんな種類の魂が子宮に入るのかを決定する。
なぜならただそのタイプの意識、その種の魂だけが、
性交の間、父親と母親の心(マインド)に最も近いセンターに合った子宮を探すために引き寄せられるからだ。
もし瞑想へ深く入ってきた二人の個人が性的な喜びに対する欲望を持たずに、
魂に誕生を与える実験として愛を交わすなら、
彼らはその目的のために最も可能性の高いチャクラを利用することができる。

 これが高次の魂が長い間待たなければならない理由だ---
なぜなら彼らにはより高い質の子宮が必要だからだ。
それは見つけるのが非常に難しいものだ。そのため、多くの優れた魂は数百年もの間再び誕生することはできない。
同じ事が多くの邪悪な魂の場合にも言える。
普通の魂はすぐに生まれる。彼らは即座に、どんな困難もなく誕生する。
なぜなら毎日多くの適当な子宮が彼らにとって利用可能だからだ。
およそ18万人の誕生が毎日起こっている。死んでいる人々の数を除いて---。
毎日およそ20万の魂が同数の子宮に入ることができる---
しかしこれは普通の魂にだけ当てはまるものだ。


 大変な困難の後にこの地球に生まれた多くの魂は、他の惑星に誕生することを強いられてきた。
地球は彼らに再び誕生を与えることができなくなった。
・・・・たとえ私たちが魂をこの地球で進化するように助けるとしても、
私たちは彼らの次の誕生に適した子宮が手に入るようにしていない。
当然、彼らは他の惑星に誕生の機会を捜し求めることを強いられる。・・・

 ・・・この地球に誕生して高次の意識を達成する多くの個人たちは、他の惑星での誕生を求めなければならない。
実際のところ、他の惑星からの情報をこの地球にもたらした人々は、基本的に他の惑星からの人々だ。
科学者たちが、約5万の惑星に生命がいるかもしれない、ということを認めるようになったのは今日だけだ。
ヨーギたちは大昔からこれを知っていた。
それでも、過去においては、彼らにはそれを実証するためのどんな手段もなかった。
しかし他の惑星に属していた魂が地球に誕生してその情報をもたらした時、彼らの仮説は確認された。
同様に、この地球の情報を他の惑星へ送り届けた者たちもまた異なる種類の魂だ。
それは地球では考えられ得なかった人たちだ。

 死の瞬間に、人間の意識は完全に一体になる。
その結晶化した形の中に、それは彼の全ての条件付け、傾向、欲望
---全ての本質、私たちがそれを彼の全人生の芳香、あるいは悪臭と呼ぶかもしれないもの---
を引き寄せ、そしてその次の旅へ進む。たいてい、この旅は自動的だ---そこにはどんな選択の要素もない。
それはまるであなたが水を注ぎ、そしてそれが地中の小さな穴の中へ動くようなものだ。
同じ様に、通常の進路では、子宮は意識が入るためにすぐ近くで利用できる穴のような働きをする。

 従って、大部分の通常の事例では、人間は何度も何度も同じ社会に、同じ国に生まれる。
ごく稀にこれは変わる。適切な子宮が手に入らない時にだけ変動が起こる。
だからこの200年で多くの偉大な魂が、そうでなければインドに生まれていたはずの魂がヨーロッパに誕生しなければならなかった、ということはとても驚くべきことだ。
アニー・ベサント、ブラヴァッキー夫人、リードビーター、オルコット大佐---
これらはみんな無理にヨーロッパに誕生させられたインドからの魂だ。
例えば、ロブサン・ランパはヨーロッパに生まれたチベットの魂だ。
この全ての理由は、彼らの母国では子宮が手に入らなかったということだ。
そのため彼らは他の場所でそれを探さなければならなかった。

 普通の人間は直ぐに生まれる。
これは、もしあなたが自分の家から移動するようなことがあるなら、
あなたは明らかに同じ地区で別の家を探す、というようなものだ。
もしあなたがここで家を構えることに失敗するなら、ただその時だけあなたは他の場所で、別の近所でそれを探しに行く。

                                        〜死ぬこと 生きること  8章 〜






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