トゥリヤ
トゥリヤ

1993年12月29日

教会内は空間と空間とが、乱舞する動きに満たされているかのように観る者に迫ってくる。 
天井と壁とが境もないままに、一つの連続体として互いに融け合っている。 建物の構造、彫像、絵画、光そして蔭が織りなす魔法のような美しさ。 光の震動と斜めに走る身廊から内陣への連なり、若干高く造られている内陣と他よりも低くなっている内陣上部の円天井、そして天井の壁画などの効果によって、教会は実際の長さよりも長く見えるように出来ている。

内装は、有能な芸術家達が入念に仕上げ天井のフレスコ画は1743年アウグスブルガー出身の画家C. T. シュッフラーの手になる彼の代表作である。

聖パウリン教会が建設される以前には、ここにロマネスク様式の教会があったが、ちょうど市囲壁の真前に位置していたため、1674年、当時占領中だったフランス軍によって解体された。それから60年も経過した頃ようやく新しい教会を建立する運びとなり、天才的なヨハン・バルサザール・ノイマンの設計に基づいて工事が開始された。

聖パウリン教会の外壁は、平らな柱形の骨組みで構成されており、柱形の間から深い洞穴を想起させる眼のような細い窓が輝いている。

聖パウリン教会

St. Paulin

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