スピリチュアルTOP

スピリチュアル雑記
 7月16日

 シュタイナーの本はこれまで20冊以上は読んできたが、この「霊視と霊聴」という本は、難解といわれるシュタイナーの本の中ではとても分かりやすくて読みやすい。ページ数も180ページほどで手軽な量である。
 いわゆる霊能力を得るための方法、霊的世界について書かれてあるが、この本ではそれを「超感覚的世界の認識」と言っている。
まだ読み始めたばかりだが、その中で印象的な言葉は〜
「超感覚的世界の認識〜内的進化の成長の歩み〜のために必要な二つの条件は、孤独と、利己主義の克服であること。」
孤独とは神秘学で言う「高次の人間的孤独」のことで、ようするに独りであることを受け入れること。
「自分よりも高次に進化している人に愛と信頼をよせること。」つまり、自分を導いてくれる人〜導師〜が必要であること・・・(現実的に厳しいが・・・)

 発展させるべき六つの特性〜
(1) 思考のコントロール〜思考に支配されないこと
(2) 行動のコントロール〜外界からの誘惑に支配されないこと
(3) 忍耐〜感情に支配されず、平静さ、冷静さを獲得すること
(4) あらゆる存在を理解すること〜あらゆるものの中に美しいものを見つけること
(5) とらわれのなさ〜先入観、偏見を捨て、新しいもの、未知のものに対して開くこと
(6) 内的調和・・・上の五つの特性を発展させると、自ずと獲得される。

 そしてその鍵は瞑想〜規則的に同じ時間に続けることが大切とされる。時間は15分くらいでもかまわない。
 そして霊については・・・
「私たちの世界には、霊的世界に依存していないものはない。私たちの周囲にあるものは、霊的世界の外的な表現なのだ。物質というものはない。どの物質も、凝縮した霊なのである。霊的世界を覗き見た者にとっては、物質的・感覚的世界は霊化する。」「高次の世界のための器官〜(霊能力)〜が発展するまでは、人間は何も知らず、自分自身を知ることもない。」

 そして霊的世界に参入するためには・・・「人間は準備以外のことはできない。その他のことは霊的世界からもたらされる。霊的世界が現われるのは霊的世界の恩恵である、と理解しなければならない。」と言う。

 そこで準備とは・・・「心静かに待つこと。完全な心の安らぎを獲得すること。完全な心の安らぎのみが、霊的世界が私たちに接近することを可能にする。」と言う。

 霊能力は授かりものとよく言われるが、それはシュタイナーも同じことを言っている。シュタイナーの方法論は西洋人向けで、特にイメージ・トレーニング的なので、この点については私としてはタイプがあまり合わないのだが、言っていることはとても整然とされていて納得できる。
 私自身は霊能力を得ることにはほとんど興味はないが、この本で語られていることはその霊的世界の仕組みを知る上ではとてもおもしろい。


            2013年 7月 

inserted by FC2 system