摂社 河合神社
1997年8月14日
2009年7月4日
1997年8月14日
御祭神 | 玉依姫命 (たまよりひめのみこと) 東殿 |
加茂建角身命 (かもたけつぬみのみこと) 西殿 | |
国家「君が代」に歌われた「さざれ石」
「さざれ石」とは、小さな石という意味。火山の噴火により石灰岩が分離集積して凝固した岩石で、長野県の天然記念物になっている。
日本各地には、子持ち石とか赤子石など石を神として祀る信仰がたくさんある。「さざれ石」は、年とともに成長し、岩となると信じられている神霊の宿る石。「古今和歌集」には私たちの遠い祖先から信仰してきた生石(いきいし)伝説の「さざれ石」が詠まれており、国家の原典となっている。
当神社にも「鴨の七不思議」のなかに「泉川の浮き石」や「御手洗の神石」という伝承と式年遷宮の祭事に「石拾い」という神事がある。いずれも永遠の生命力と不思議な力を現している。
奈良殿神地 (ならどののかみのにわ)
--- 卯の花神事の祭場
平安時代の和歌に、
四月、神まつるところ、卯の花に、うちみえまよふ ゆふしてて けふこそ神を まつるへらなる
と詠われている、葵祭を前にして解除(お祓)の神事がおこなわれた祭場。また、平安時代の「左経記」という史料 長元四年(1031)、賀茂斎王が難良刀自之神(ならとじのかみ)を祀られた条りにみられるように、歴代賀茂斎王が大祭を前に祭祀をおこなわれていた祭りの地(にわ)である。
奈良殿神は、御供え物や器などを司る神であり、当神社御祭神の神話伝承により、川の中の「舩」形の島を磐座とした。神殿を設けない無社殿神地として古代祭祀が伝えられている。島の周辺に卯の花が群生していたところから詩歌によく詠まれている。 また、舩島の周囲を流れる川を「奈良の小川」と呼ぶのも難良刀自之神の由来から。